よこすかレトロNo.3 横須賀劇場・「ヨコ劇」

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▼もうかれこれ、20年もたつのだろうか。横須賀中央駅前、旧丸井別館の五階に「ヨコ劇」といわれた映画館があった。当時は有楽座、名画座、スバル座などとあわせて4つの映画館があり、「横ビル映画街」といっていた。30才以上の横須賀市民の多くの方は、一度は足を運んだことがある映画館だろう。ダイエーの映画館ができる前は、映画館と言えば、「ヨコ劇」と「横ビル映画街」をさしていた。

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▼私の記憶の中で一番古い映画が、「トッポ・ジージョ」と「ポパイ」の映画だった。記憶の中に浮かぶ映画館はこの横ビルだった。5・6才の頃だったと思う。父と姉と一緒に何かの用事の帰りに行ったのだと思う。初めての暗闇の中での、35ミリのカタ・カタ・ジーと言う映写機の音と、映画にドキドキした幼い日の興奮がかすかに残っている。

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▼また、私が大学生時代にアルバイトで丸井の警備をしていたことがあった。私にとって丸井別館はかつての職場でもあった。三回に一回ぐらい、順番で夜勤に入った。鍵と日誌を持って一人で別館の警備室で過ごす。寝る前と朝にライトを持って一巡した。映画館は警備の対象ではなかったが、その頃の思いもノスタルジーをともなってよみがえってきた。

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▼これらの映画館が閉鎖して他の3館はカラオケになってしまったが、「ヨコ劇」は今でも奇跡的に残っていることをきき、お願いしてみせてもらった。


▼エレベータを五階でおりて、ドアをあけると、上に横劇ホールの看板。当時の記憶のままに残っていた。前の方の席は撤去されステージになっていて、ダンスなどの練習場になっていた。社交ダンスの女性が練習をされていた。スクリーンの前には鏡が並べられ、練習に励んでいた。

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▼座席は当時のそのままに、赤と青の座席が並んでいた。200席ぐらいはあるのだろうか。ずいぶん大きく感じた。いろんなものが次々壊されて行く中で、ステージが練習場として利用されていると聞き、嬉しく感じた。 利用料金は、おおよそ、1時間3000円。映画館だけに、防音は強固にされていて、大きな音を出してもびくともしないらしい。だから夜間でも貸し出しをしている。オールナイトで一式20000円という。
 芸術劇場に出演する人の調整で、ここを使うことも多いらしい。音響も抜群だし。演劇の稽古にもぴったりだ。

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▼私は監督と一緒に今後、高校生や市民対象の映画講座・映画塾を考え、かつての映画館で練習ができればと訪ねた。予想以上にレトロでかつ素敵な空間が残っていることに驚いた。とりわけ、映写室に映写機が三台そのままに残っていた。使えるかどうかはわからないが、貴重なものであることは間違いない。

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▼これからこの場所を貸していただき高校生や一般市民を対象に「映画塾」や映画講座を構想している。レトロな空間と映画館の微妙なにおいがいい。この場所には映画の神様が宿っているような気がした。この場所からいい役者が育っていくことを願う。

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▼高校生の映画講座第一回は、8月17日(土)11時30集合 11時45分開始 横須賀芸術劇場ベイサイドポケット。 横須賀市内の中学校・高校の演劇部の有志にお声かけさせていただいています。監督から映画についてのお話しをしていただけると思います。

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